イタリア・ナポリ国立考古学博物館の全面的な協力のもと、火山の噴火で消滅した古代ローマ都市・ポンペイに生きた人びとの実像に迫る特別展「ポンペイ」が2022年1月14日より、東京・上野の東京国立博物館にて開幕する。

紀元(西暦)79年にイタリアのヴェスヴィオ山で発生した噴火の影響によって壊滅したポンペイ。火山灰に埋もれたこの古代都市は、18世紀から現在に至るまで発掘作業が続けられていることでも知られている。同特別展は、そんなポンペイ遺跡の膨大な遺物を収蔵しているナポリ国立考古学博物館の協力を得て、精緻な彫刻から日用品まで、当時のポンペイでの暮らしの様子を垣間見ることができる幅広い発掘品が展示されている。

  • 特別展「ポンペイ」

    当時のポンペイ市街地の区分け地図。それぞれの作品の説明パネルにも、地図のどの辺から出土したのか、といった目印がつけられている

会場は大きく「序章 ヴェスヴィオ山噴火とポンペイ埋没」、「1章 ポンペイの街 - 公共建築と宗教」、「2章 ポンペイの社会と人々の活躍」、「3章 人々の暮らし - 食と仕事」、「4章 ポンペイ繁栄の歴史」、「5章 発掘のいま、むかし」の6章で構成されており、それぞれのテーマに沿った形で、当時のポンペイの姿を垣間見ることができるものとなっている。

  • 特別展「ポンペイ」
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  • 特別展「ポンペイ」
  • 特別展「ポンペイ」
  • 特別展「ポンペイ」会場の様子

また、音声ガイド(有料。会場レンタル版600円、ボーナスコンテンツ付アプリ配信版730円)には声優の小野賢章さんと小野友樹さんを起用。2人が扮するキャラクター(マルクスとリベリウス)が掛け合いをする物語仕立てで、当時のポンペイの文化や人々の暮らしぶり、クイズなどを楽しむことができる内容となっている。

  • 特別展「ポンペイ」

    音声ガイド(有料)は会場でレンタルする専用ガイド機のほか、手持ちのスマホにアプリをダウンロードして利用するバージョンも用意されている

なお、東京国立博物館での特別展「ポンペイ」は2022年1月14日~4月3日までの期間で開催予定。その後、巡回展として、同7月16日~9月25日まで宮城県美術館にて、同10月12日~12月4日まで九州国立博物館にて、それぞれ開催される予定となっている(作品によっては、それぞれの会場でしか展示されない作品がある)。

東京国立博物館での開催概要は以下の通り。

  • 会期:2022年1月14日~4月3日
  • 開館時間:9:30~17:00(休館日は毎週月曜ならびに3月22日、ただし3月21日および3月28日は開館)
  • 入場料:一般2100円、大学生1300円、高校生900円、中学生以下および障がい者とその介護者1名は無料
  • 公式チケットサイトからの事前予約(日時指定)を推奨。詳細は展覧会公式サイトを確認(事前予約されていない場合、当日分の入場枠での案内となるが、当日の混雑状況により希望時間での入場ができない場合や、入場が断られる可能性がある)
  • 注意事項:展示期間ならびに展示作品は都合によって変更される場合がある
  • 特別展「ポンペイ」
  • 特別展「ポンペイ」
  • 特別展「ポンペイ」
  • 特別展「ポンペイ」
  • 特別展「ポンペイ」
  • さまざまなオリジナルグッズやコラボグッズも販売されている。図録の裏表紙は2パターン存在している

2022年1月17日訂正:記事初出時、東京国立博物館での開催期間の表記の一部が2022年1月14日~7月3日までと記載されておりましたが、正しくは2022年1月14日~4月3日となりますので、当該部分を訂正させていただきました。ご迷惑をお掛けした読者の皆様、ならびに関係各位に深くお詫び申し上げます。