ジェーシービー(JCB)とKeychainは11月29日、NFC(Near Field Communications:近距離無線通信)を活用したオフライン決済ソリューションのシステム実装ならびに稼働検証を行う実証実験が成功したと発表した。
同システムは外部の決済処理センターとの通信が不要で、デバイス間の相互認証処理や、デバイスに近接したルータやサーバなどの上位レイヤーのデバイスでの承認処理により決済を実現する新たな決済システムである。
オフラインであることから高速処理が可能で、将来的には処理件数の増加に対応するほか、自動運転車での料金ゲートの決済時といった時間的余裕のない場面での活用も見込んでいるのことだ。
想定される利用場面としては、消費者がスマートフォンやクレジットカード、スマートウォッチなどを店舗決済端末にかざして利用する非接触型決済と同様の場面がある。
今回の実証実験では、オフラインの環境において消費者ごとの一定の極度額までは決済を実施し、通信が復旧回復した段階でオフライン決済された取引台帳や履歴を決済会社にバッチモードで情報共有するシナリオに取り組んだという。