米Appleは11月10日(現地時間)、中小ビジネス向けのサブスクリプションサービス「Apple Business Essentials」を発表した。同社ならではのシンプルでシームレスな体験を通じて、中小ビジネスが効率的に従業員のAppleデバイスを管理できるようにする。10日から米国において無料ベータの提供を開始し、2022年春の正式サービス開始を目指す。
IT管理者は「Collections」を使って、ユーザー、グループ、デバイスの設定やアプリケーションを構成する。従業員が登録された認証情報を使って支給デバイスまたは個人所有のデバイスにサインインすると、CollectionsがVPN設定やWi-Fiパスワードといった設定を自動的にプッシュする。また、従業員のデバイスにApple Business Essentialsアプリをインストールし、それぞれが割り当てられた企業アプリをダウンロードできるようにする。
セキュリティ面では、FileVaultによるフルディスク暗号化や紛失・盗難からデータを保護するActivation Lockなど、各デバイスで重要なセキュリティ設定が維持される強制的な適用が可能。個人所有のデバイスでは業務データを暗号化して分離し、従業員のプライベートを維持しながら企業のデータの安全性を確保する。
デバイスまたは従業員ごとに、クラウドへの自動保存、コラボレーション、バックアップなどに利用できる専用のiCloudアカウントが割り当てられる。オプションの「AppleCare+ for Business Essentials」を追加すると、24時間365日の電話サポート、IT管理者向けおよび従業員向けの講習、プランごとに年間2回までのデバイス修理などを受けられる。
Apple Business Essentialsには以下のようなプランが用意されており、1つのサブスクリプションで異なるプランを組み合わせたり、オプションを利用して、ビジネスのニーズに合わせて柔軟にカスタマイズできる。
- シングルデバイス(月額2.99ドル): 50GBのiCloudストレージ
- マルチデバイス(月額6.99ドル/ユーザー): 最大3台、200GBのiCloudストレージ
- マルチデバイス、大容量ストレージ(月額12.99ドル/ユーザー): 最大3台、2TBのiCloudストレージ