富士通は10月7日、サステナブルな世界の実現を目指す新事業ブランドとして「Fujitsu Uvance(フジツウ ユーバンス)」を策定したことを発表した。

「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていく」という同社のパーパス実現を目指すための戦略だという。このブランドのもとで同社は、サステナブルな世界の実現に向けて社会課題の解決にフォーカスしたビジネスを推進するとしている。

  • 「Fujitsu Uvance」を構成する7つのKey Focus Areas(重点注力分野)のイメージ

世界は今、AIやデータの利活用といったさまざまなテクノロジーの進化によって、ロボットは日常生活において身近なものとなり、人類は活躍の場を宇宙へ拡げるなど目覚ましい発展を遂げている。その一方で、環境破壊や気候変動など世界が抱える問題はより深刻化し、さらにはCOVID-19の感染拡大によって生活者の価値観や生活様式が大きく変化した。

そうした環境の中で同社は、2020年度に定めた同社のパーパスをもとに、世界をより持続可能なものにするため、社会のあるべき姿を起点としたビジネスに取り組む。そこでこの度、同社は2030年の社会を想定した新事業ブランドとして「Fujitsu Uvance」を策定し、社会課題を起点にした7つのKey Focus Areas(重点注力分野)を選定したとのことだ。

「Fujitsu Uvance」の名称は、「あらゆる(Universal)」ものをサステナブルな方向に「前進(Advance)」させるという2つの言葉を重ね合わせて名付けられており、「多様な価値を信頼でつなぎ、変化に適応するしなやかさをもたらすことで、誰もが夢に向かって前進できるサステナブルな世界をつくる」という同社の決意を込めた名称である。名称の決定にあたってはグローバルで社員投票を実施したのだという。

同ブランドで展開されるKey Focus Areasは、「Sustainable Manufacturing」「Consumer Experience」「Healthy Living」「Trusted Society」といった社会課題を解決するクロスインダストリーの4分野(Vertical Areas)と、それらを支える「Digital Shifts」「Business Applications」「Hybrid IT」といった3つのテクノロジー基盤(Horizontal Areas)の合計7分野である。

また、ブランドの始動に伴って、Key Focus Areasに関わる社内外の最先端のテクノロジーを自ら実践し体験する実証実験の場である同社の事業所「Fujitsu Kawasaki Tower」の呼称を、「Fujitsu Uvance Kawasaki Tower」に変更した。さらにビジュアルアイデンティティを全面的に刷新し、「世界をより持続可能にする」という想いをインフィニティマークに込めたデザインを採用したとのことだ。

  • 刷新後のビジュアルアイデンティティ