市場動向調査会社である米Strategy Analyticsによると、2020年のスマートフォン(スマホ)用イメージセンサ市場は前年比13%増の150億ドル規模に達したという。

企業ランキングとしてはトップがソニー(ソニーセミコンダクタソリューションズ)で、そのシェアは46%となっている。また、2位はSamsung Electronics(のシステムLSI事業部門)で29%、3位はOmniVision Technologiesで10%となっており、上位3社だけでシェア85%という寡占状態となっている。

イメージセンサ各社は、付加価値の高い高解像度品の販売に力を入れており、これについてStrategy AnalyticsのシニアアナリストであるJeffrey Mathews氏は、「2020年のスマホ向けイメージセンサは、高解像度を中心に複数搭載という需要があり、それが市場の成長を後押しした」とする。また、ソニーはHuaweiの米国からの制裁の影響を受ける形でシェアを落としたともしている。

同社では、今後も複数個のカメラの搭載や、高解像度など高い撮影機能に対する要求が続くことが期待されており、イメージセンサ市場のけん引役となることが見込まれるとしているが、その一方で世界的な半導体不足がイメージセンサの需要を満たすうえで課題となる可能性があるともしている。

  • イメージセンサ市場

    2020年のスマートフォン用イメージセンササプライヤ別シェア (出所:Strategy Analytics/Handset Component Technologies)