アストラゼネカとオックスフォード大学は、共同で開発している新型コロナウイルス向けワクチン候補「AZD1222」の第2相試験の中間結果として、安全性に大きな問題はなく、また56歳~69歳の群や70歳以上の群であっても、18歳~55歳の群と同程度の安全性と免疫反応を確認したことを明らかにした。詳細は英医学誌「Lancet」に掲載された。

同治験の対象となったのは約560人で、18~55歳が160人、56~69歳の群が160人、70歳以上の群が240人。ワクチンを2回投与された人の抗体価はすべての年齢層で同程度であったとするほか、注射部位の痛みなどの局所的な反応ならびに全身反応についても、70歳以上の群の方がほかの年齢群に比べて低いことが確認されたという。また、重篤な副作用は確認されなかったという。

同ワクチン候補の第3相試験について、同社では12月末までには結果が判明するとしている。

なお、日本政府も2020年8月に同社と同ワクチン候補の日本における供給契約を締結しており、薬事承認がおりれば、2021年中に最大1億2000万回分のワクチンが日本に供給される可能性があるという。