ファイザーとBioNTechは11月18日(米国時間)、開発中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向けワクチン候補「BNT162b2」の第3相試験が終了し、最終分析の結果、95%の有効性を確認したと発表した。

同ワクチン候補の第3相試験は、アメリカ、ドイツ、ブラジル、アルゼンチン、南アフリカ、トルコの6か国で合計約4万3500人超を対象に実施されていたもので、最初のワクチン投与後28日間で新型コロナに感染していることが確認されたのは170例で、そのうちプラセボ群が162例、ワクチン群で8例であったという。

また、重症例は10例で、9例がプラセボ群、1例がワクチン群であったとするほか、重篤な副作用については確認されなかったとしている。

これらの結果を受け、ファイザーらは米国食品医薬品局(FDA)が緊急使用許可(EUA)に要求する仕様を達成したとして、数日以内にFDAにEUAの申請を行う予定としているほか、欧州医薬品庁(EMA)にはすでに申請済みだとしている。

なお、2社は2020年中に世界で最大5000万回、2021年末までには最大13億回分のワクチンを生産する予定としており、日本政府との間にも2021年上半期中に最大1億2000万回分を供給する契約を取り交わしている。