オンラインバックアップサービス企業のBackblazeは10月20日(米国時間)、「Backblaze Hard Drive Stats Q3 2020」において、2020年第3四半期におけるハードディスク故障率の統計データを発表した。同社は4つのデータセンターで15万3,727台のハードディスクを使用しており、統計データとしては、60台に満たない数のハードディスクを抜いた15万757台のハードディスクの故障率データが公開されている。
公開された主なデータは次のとおり。
Backblazeは今回のデータ発表で、次の点について言及している。
- 東芝の4TBモデルMD04ABA400Vは、ドライブ日数としては9,108日と短いが、7四半期連続で故障率ゼロを実現している。
- HGSTの4TBモデルHMS5C4040ALE640は、ドライブ日数は274,923日であり、さらに今回は故障率ゼロを実現している。素晴らしいデバイスだが、もうこのモデルは製造が行われていないものと見られ、新しいデバイスを入手することは難しいと考えられる。
- Seagateの18TBモデルST18000NM000J、16TBモデルST16000NM001G、14TBモデルST14000NM001Gは故障率がゼロだが、ドライブ日数または稼働期間が短い。今後の統計データで状況が明らかになってくると見られる。
Backblazeが使用するハードディスクのサイズが12TB以上のサイズに移行しつつあることがわかる。同社はコストとの兼ね合いで使用するハードディスクのサイズを選択している。現行では、12TB以上のサイズがコスト的に優れたパフォーマンスを発揮しているものと見られる。こうしたサイズのハードディスクはまだ稼働日数が短く、本格的な故障率は今後のデータで明らかになっていくものと考えられる。