ロシュ・ダイアグノスティックスは10月15日、1つの検体から新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)、A型インフルエンザウイルスおよびB型インフルエンザウイルスの検出を可能とするSARS-CoV-2およびInfluenza A/B核酸検出用試薬の製造販売承認を10月13日付で厚生労働省に申請したことを発表した。

同試薬は、リアルタイムPCR法を原理とする同社の全自動遺伝子検査装置「コバス6800システム/8800システム」を用いて、鼻咽頭拭い液または鼻腔拭い液中のSARS-CoV-2、A型インフルエンザウイルスおよびB型インフルエンザウイルスRNAを検出することを可能とするもの。核酸抽出から増幅・検出までの全工程を、約3.5時間で最大96テストの測定結果を提供するという。また、8時間の稼働で提供できる測定結果は、コバス6800システムでは計384テスト、コバス8800システムでは計960テストだという。

インフルエンザの流行期となる冬季は、新型コロナウイルス感染症であるのか、インフルエンザであるのかの診断の重要性が増すと考えられることから、同社ではそうした状況が生じた際に、新型コロナウイルス感染症の迅速な診断に貢献することを目指し、一日も早い承認取得を目指していきたいとしている。