インターステラテクノロジズ(IST)は6月14日5時15分(日本時間)、観測ロケット「MOMO5号機」の打ち上げを実施した。機体は正常に上昇を開始したように見えたものの、打ち上げ後1分ほどで姿勢を喪失。同社は3号機以来、2度目となる宇宙到達を目指したが、今回の到達高度は11km程度と見られ、打ち上げは失敗した。

  • MOMO5号機

    打ち上げ後、姿勢を喪失したMOMO5号機 (C)NVS

異常の原因についてはまだ明らかになっていないものの、同社によれば、司令所からの手動エマスト(緊急停止)により、飛行を中断させたという。機体は5時19分ころ、安全に海面へ落下したことを確認した。

同ロケットは当初、初の冬期打ち上げを目指し、2019年末の打ち上げを予定していたが、機体に不具合が発生したため、延期していた。対策後、ゴールデンウィーク中に打ち上げることを発表したものの、その後、大樹町からの延期要請を受け、再度の延期を強いられていた。

  • MOMO5号機

    ゆっくり上昇を始めたMOMO5号機。打ち上げ直後は正常に見えたが… (C)NVS

同社はこの後、本日9時より記者会見を開催する予定。詳細については、続報でお伝えしたい。

2020年6月14日18時20分追記:同日9時より行われた記者会見の模様を別記事で掲載させていただきました。
MOMO5号機に何が起きたのか、気になる人はこちらをご参照ください。
「ISTの「MOMO5号機」はノズルを損傷か? - 機体の姿勢が乱れて緊急停止に」