体験できるデモを多数用意
サイレックス・テクノロジーは、4月10日~12日にかけて東京ビッグサイトにて開催されているIoTならびにM2M業界関係者のための商談展「第8回 IoT/M2M 展【春】」において、自社の産業機器向け小型インテリジェント無線LANモジュール「SX-590」の実演を交えたデモなどを行っている。
同モジュールを用いたデモは、「エッジdeスマートボール」と題しており、制御コントローラとしてパルスカウンタとSX-590を組み合わせ、無線LANでスマートボールの発射装置側のSX-590にデータを送信。発射装置はパルスカウンタの値に応じてばねを引き、ボールを打ち出す仕組みとなっている。さらに今回は、USBカメラで盤面のどこにボールがはまったか(落ちたか)をチェック。それをIoTゲートウェイなどとして活用可能な同社のLinux OS搭載アプリケーション組込み用BOX「LB-110AN」に送信。点数を表示したり、BLEを介してランプを点灯させたり、といったことまで行っている。
このほか同社ブースでは、参考出展として、国内初となるIEEE 802.11ah対応無線LANモジュール「SX-NEWAH」とIEEE 802/11ah/ac/a/b/g/nに対応したトライバンドアクセスポイント「AP-610ACH」を用いた通信デモも実施している。
こちらは、920MHz帯を用いて、1kmの距離において数Mbpsクラスの伝送速度を可能とする規格であるIEEE 802.11ahをアピールするものだが、現状の国内法の関係から、性能をフルに発揮する形ではなく、静止画を伝送するデモとなっている。
レガシーでらうシリアルポートの無線化に挑戦
同社ブースでは、新たな試みとして、1ミリ秒の低遅延、低ジッタ、低欠損を実現する「AMC LLW(Low Latency Wireless)技術」の発展系として、RS-422/485のポートに接続することでレガシーのシリアル通信を無線でやり取りすることを可能とするシリアルコンバータ「SC-400ACL」のデモも行っている。
こちらは2019年夏ごろにリリースされる予定で、デモでは各ネットワーククライアントと、ホストの通信遅延時間(RTT)を見ることができた。
このほかブースでは、同社のUSB仮想化技術の新たな活用事例として、60GHz帯を用いたWiGig対応のゲーミングスマートフォンを用いて、通信サーバを介した外付けディスプレイでも遅延無くゲームができる様子なども紹介されていた。