ウォッチガード・テクノロジー・ジャパンは12月10日、Firebox Unified Security Platform アプライアンス向けのオペレーティングシステム「Fireware バージョン12.3」を発表した。

今回の主なアップデートとして、ダイナミックパス選択機能が挙げられ、複雑な分散ネットワークにおけるWANリソースを最適化しつつ、UTMによる多層防御でリモート拠点(支社/支店など)のセキュリティを確保することを可能としている。

SD-WAN機能とウォッチガードの一元実装ソリューションであるRapidDeployによる自動設定を併せて活用することで、UTMを導入することができる。

企業やマネージドサービスプロバイダ(MSP)はSD-WANの新機能を用いて、シングルプラットフォームでサイトごとのセキュリティのシームレスなアップグレード、ネットワークのさらなる効率化、インターネットサービスのコスト削減、そしてクリティカルなネットワークおよびセキュリティの管理プロセスを統合することができるという。

同社は、組織のリモート拠点を脅威から守るだけでなく、SD-WAN機能でWANリソースを最適化する必要があることを踏まえ、FireboxアプライアンスにマルチWANおよびポリシーベースルーティング、RapidDeploy、アプリケーションごとのトラフィック管理などの機能を備えている。

RapidDeployにより、事前にポリシーを選択して構成することができるため、SD-WANを大規模環境に導入して運用開始する場合には、実質的にFireboxの電源を入れてインターネットに接続するだけで完了するほか、最新版で提供されるダイナミックパス選択機能により、各WAN接続のパフォーマンスを測定し、事前に構成したポリシーに基づき各トラフィックタイプに最善のパスを選択することを可能としている。

また、プロフェッショナルサービスオートメーション(PSA)とTigerpawの新たな連携により、MSPは実用データとインテリジェンスを活用して管理能力を向上させることができることに加え、新たなジオロケーションポリシーアクションにより、DNSやメールなどポリシーの規制ルールを削減することが可能。

さらに、USBに接続されたストレージ上のバックアップからの自動リストア機能により、システムのリカバリを早め、障害時におけるシステムリストアに関する包括的なオプションを提供するほか、IPv6シングルサインオンのアップデートにより、WatchGuard DimensionレポートでIPアドレスではなく、ユーザ名を閲覧することができるという。