JSOLは8月28日、従来の基幹システム「SAP ERP」から次世代ビジネススイート「SAP S/4HANA」への移行を支援するアセスメントサービスを開始した。

新サービスは、SAP S/4HANAへの移行を検討中の企業に対して、移行の企画化を支援する「ロードマップ策定支援サービス」と、移行プロジェクトの計画策定を支援する「移行計画策定支援サービス」の2種類のアセスメントサービスで構成。

ロードマップ策定支援サービスは、SAP S/4HANAへの移行がまだ具体化していない企業において、移行により期待できる効果やシステムの構成、企画検討スケジュールの立案など、移行の企画化を支援するサービス。

現在、利用中のSAP ERPのトランザクションログを元にSAP S/4HANAへの移行で期待できる業務改善点や、経営観点での効果を診断し、海外グループ企業のSAP ERPや国内のレガシーシステムを含めた企業のシステム全体を検討対象にSAP S/4HANAへの移行メリットを最大化できるシステム構成と、それに至るロードマップを立案する。

移行計画策定支援サービスは、SAP S/4HANAへの移行が既に決定している企業を対象に実際のシステム移行に掛かる工数算出やアドオンプログラムへの影響調査を行い、移行プロジェクトのスケジュール立案を支援するサービス。

アドオンプログラムへの影響調査では、従来の日次実績集計処理などに代表されるアドオンの削減可否判定や、カラムストアデータベースであるHANAの特性を生かしたチューニングによるアドオンプログラム修正工数の見積もりを実施。

また、SAP ERPがUnicode対応されていない場合やSAP S/4HANAでサポートしていないビジネス機能を利用中の場合は、SAP S/4HANAへの移行の前に現行システムを一旦SAP ERPの最新バージョンに移行する必要があるため、移行時に要求される移行パスの見極めも実施し、実際の移行プロジェクトに必要な期間、工数を見積もる。

これらのサービスを利用して移行の目的や期待効果を明確にすることにより、単なるシステムのバージョンアップではなく、SAP S/4HANAの特徴である高速データ処理を生かした予測分析やデータの可視化といったデータドリブン型経営への業務改革、これまで蓄積されたデータを活用した販売計画の時系列予測、機械学習を用いた入金消込など、デジタルイノベーションをもたらす効果的なSAP S/4HANAの導入が可能になるという。

JSOLは、SAP S/4HANAへの移行を検討している企業に対して、これらのサービスを展開し、2022年末までに20社の採用を目指す。価格は両サービスともに300万円~、期間は1カ月となる。