Armは、高性能モバイルデバイス向けの最新プロセッサIP(半導体設計資産)スイートとして、CPU「Arm Cortex-A76」、GPU「Arm Mali-G76」、およびビデオプロセッサ「Arm Mali-V76」を発表した。

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    Arm、高性能モバイルデバイス向けの最新プロセッサIPスイートを発表

これらのIPにより、生産性の向上やゲーム、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)、人工知能(AI)/機械学習(ML)における処理性能の向上を実現し、UHD(Ultra HD)の視聴体験をより表現力豊かでかつてない水準へと高めることができるとしている。

新製品の「Arm Cortex-A76 CPU」は、DynamIQテクノロジーをベースとしており、ラップトップクラスのパフォーマンスを発揮しつつ、スマートフォンの電力効率を維持する。既にArmベースのWindows10 PCが市場に出荷されており、20時間以上ものバッテリー駆動時間や、LTE常時接続PC、Windowsアプリのエコシステムを実現し、前年比で35%のパフォーマンス向上、40%の効率性向上により生産性が向上した。 また、エッジ側に4倍ものAI/ML演算性能を提供でき、PCやスマートフォンの優れた応答性とセキュリティ体験を実現するという。

また、「Arm Mali-G76 GPU」は、効率性が30%、面積あたりのグラフィック性能も30%向上し、開発者にさらなるパフォーマンスの余力を提供する。モバイルアプリのエコシステムでは、より高品質なゲームタイトルを開発可能となり、拡張現実と仮想現実を日常生活に取り入れた、より高性能な最新アプリを消費者に提供できるとしている。

一方、「Arm Mali-V76」は、最大60fpsの8Kデコードに対応するとともに、60fpsの4画面4Kストリーミングにも対応した、これにより、4Kコンテンツを4画面で同時再生したり、ビデオ会議をしながら録画したり、あるいは4つのゲームを4Kで視聴することが可能となる。さらに、解像度は抑えられるもののフルHDでは最大16画面のストリーミングを同時実行でき、4×4のビデオウォールの作成が可能になるということだ。