NTTデータは、NTTデータSBC、NTTデータ・スマートソーシングと共同で、シャープが提供するモバイル型ロボット電話「ロボホン」向けに、選択内容によって絵本のストーリーが変わる、対話型絵本読み聞かせアプリケーションを開発した。

  • ロボホンと子どもの会話のイメージ

    ロボホンと子どもの会話のイメージ

同アプリケーションは、ロボホンが子どもと対話しながら絵本の読み聞かせを行う対話式の絵本アプリケーション。近年、ロボットや人工知能(AI)の発展に伴い、子どもたちがデジタルに触れる機会は増えており、プログラミング教育なども進んでいるが、保育業界においてはIT知識の教育や習得が難しい状況となっている。また、共働き世帯では育児や家事と仕事の両立のために十分な時間を確保できない親が多くいるという現状がある。そこで、保育所や自宅などで子どもがロボットと触れ合う機会を提供し、大人が他の作業をしながらロボホンで子どもに絵本の読み聞かせができるよう、同アプリケーションが開発されたということだ。

同アプリケーションでは、絵本をロボホン内蔵プロジェクターでBGMとともに投影し、絵本のストーリーをロボホンが発話する。絵本の途中、読者自らがストーリーを選択する場面があり、2~3通りの選択肢から、読者が発話した選択肢をロボホンが認識するようになっている。選択内容によって絵本のストーリーが変わるため、大人に絵本を読んでもらう感覚が味わえるという。

なお、今回の開発は、イノベーティブな組織文化の啓発を目的としたNTTデータ社内のロボホン向けアプリ開発コンテストで、同アプリケーションが優秀賞を受賞したことが契機になったという。同アプリケーションは、5月28日に宮城県石巻市に開所するNTTデータ・スマートソーシングの企業内託児所「すまーとキッズガーデン」で施行的に導入されることになっており、今後も3社で、ロボホンでの対話型絵本読み聞かせの有効性検証を進め、保育所などへの展開を目指すということだ。