シスコシステムズとゆめみは10月12日、小売・流通・施設業界において、顧客の満足度向上と来店促進を目指す「小売/流通・施設向け店内体験向上ソリューション」の提供について協業していくことを発表した。

同ソリューションは、顧客の位置情報をもとに適切なコンテンツを配信するリアルタイムサービスで、シスコが提供するWiFiやvBLE(ヴァーチャルビーコン)を活用した位置情報検知ソリューションと、ゆめみが提供するオム二チャネル支援のスマートフォンアプリケーションに、分析基盤とマーケティングオートメーションを組み合わせて開発したもの。

顧客の来店から店内回遊、精算、退店になるまでの導線に沿って、顧客にとって適切なタイミング・場所で必要な情報を提供することができる。

さらに、蓄積された顧客プロファイリングや、過去の来店・来場履歴、店舗・ECでの購入履歴、インターネットでの閲覧データなどをもとに、同ソリューションで取得できる店舗・施設内の導線分析の結果やレコメンド配信を組み合わせることで、顧客個人に適したキャンペーンやPOP情報、店頭プロモーション情報をスマートフォンにタイムリーに送信することも可能。

また、店員の持つタブレットに接客に必要な情報を配信することもでき、ハイタッチなおもてなしを支援する。

これにより、楽しく心地よい店内体験を実現し、顧客が進んで個人データなどの提供を承諾してくれるようになることで、より多くのデータ収集が可能に。収集されたデータは、サービス向上や在庫管理の最適化、新商品の企画・開発、店舗レイアウトの向上にも貢献する。

さらに、店舗・施設内での顧客行動や普段の生活動線をエスノグラフィック調査やデプスインタビューといった定性調査で調査することもでき、同ソリューションで得られたデータ分析結果から見て取れる顧客行動の背景・要因などを深く理解することが可能となる。

「小売/流通・施設向け店内体験向上ソリューション」イメージ

両社は今後、複数店舗・施設に導入し、GPSによる移動データと連携することで、店舗横断やブランド横断、施設横断的な顧客行動データの収集を進め、顧客に合わせた最適なコミュニケーションが可能となるソリューションを開発していく考えだ。