大日本印刷(DNP)は10月3日、通販業務支援システム「CommerceLineSP」のオプション機能として、AIを活用した商品レコメンドとキャンペーンオファーの機能を開発し、10月18日から提供開始することを発表した。
「CommerceLineSP」は、ダイレクトマーケティングエージェンシーと共同開発した通販業務支援システムで、EC(Electronic Commerce)の機能に加えて、集客や購入後の顧客フォローに必要なマーケティング機能を低価格で提供している。
今回、マイクロソフトのクラウドプラットフォームMicrosoft AzureのAI機能を活用して、独自のノウハウを付加した「商品レコメンド」と「キャンペーンオファー」の機能の新たに追加した。
追加された「商品レコメンド機能」では、CommerceLineSPに蓄積されたアクセスログ、購買履歴、顧客属性情報などを基に、サイトを訪れた生活者に最適な商品をAIで自動判定し、レコメンド表示する。レコメンドはサイト上の主要なページに表示することが可能で、ログインしていなくてもアクセス情報などからAIが判断してレコメンドを実施することができるほか、レコメンドの結果をAIが学習して常に最適化することができるため、購買率を継続的に高めることが可能だという。
「キャンペーンオファー機能」は、ECサイト上に来訪した生活者に対してAIを利用した効果的なキャンペーンオファーを実施することが可能で、独自に設計した購入予測モデルに基づき、「割引、ポイント付与、プレゼント付与、送料無料」等、購入に結びつきそうなオファーを判定して、サイト上で個別に実施。結果を「Machine Learning」で学習させることにより、効果的なオファーや予測モデルの精度を継続的に向上させることができるという。
なお、同機能の開発に先立ち、ダイレクトマーケティングエージェンシーが流通・小売業で実施した実証実験では、AIによる商品レコメンド機能の導入後のCV率が前年同月比で48%アップ、AIによるキャンペーンオファー提示によるCV率は、提示無しの場合と比較して1.7倍となるなど効果が出たとしている。
価格は、「商品レコメンド機能」が初期導入費45万円、月額利用費6万円(10万コールまで/月)、キャンペーンオファー機能が初期導入費45万円、月額利用費9万円(10万コールまで/月)となっている。