NECは9月25日、ヒアラブルデバイス(無線イヤホン)を活用して現実世界に音情報を付与(デジタル化)することで、マーケティングの高度化、業務効率化、案内サービスの提供などを実現する音響AR(拡張現実)技術を開発したと発表した。
同技術は、3次元的な音の方向感や距離感などを仮想的に再現することで臨場感のある音場を表現する「立体音響」と、ヒアラブルデバイスに搭載された9軸モーションセンサを活用して顔の向きや移動方向に関係なく音源を任意の位置に固定する「音響定位」をワイヤレスで実現するものだ。
これを活用することで、例えば施設内において展示品やポスターなどのモノが個人に直接話しかけるといったプロモーションや、人それぞれの目的に沿った誘導・道案内、歩きスマホ対策などが可能となるとしている。
なお、同社は「CEATEC JAPAN 2017」(10月3日~6日)にて、デモンストレーションを交えて同技術を紹介する。また、この技術を耳音響認証技術、屋内位置測位技術、バイタルセンシング技術などと組み合わせたヒアラブルプラットフォームサービスとして、2018年度の事業化を目指す。