村田製作所は、金属面に取り付けることが可能なRAIN RFIDタグ「LXFLANMXMG-003」を商品化し、年内に量産を開始すると発表した。

「LXFLANMXMG-003」

同製品は、金属面をアンテナの一部として利用できるRAIN RFIDタグ。工事現場の資材や工具、IT機器、物流カートやコンテナなどの金属物の管理が主な用途として想定されている。

金属面へのRFIDタグの取り付けは、RFIDリーダーから放射される電波が金属面で反射することによって、通信が遮断される課題があった。これに対し同社は、保有する多数の金属対応RFIDタグの特許技術を活用し、金属面をアンテナの一部として利用できる同製品を商品化した。同製品の使用により、例えば目視での識別や保管場所の特定が難しいコンテナや工具などの金属物の在庫管理が容易におこなえるという。

製品サイズは25×85×4.5mmで、Impinj Monza R6Pと同社が設計するタグにより、良好な受信感度と高い読み取り性能を確保している。Monza R6Pは96ビットのEPCメモリと64ビットのユーザーメモリがあり、タグの所有者は内部管理番号を追加でエンコードすることができる。また、IP68規格で防水性能のため、屋外での使用も可能となっている。そのほか、UHF RFID規格ISO18000-63、EPC Global Gen2v2に準拠。最大10mの長距離通信が可能(4W EIRP)で、UHFのグローバル帯(865MHz-928MHz)に対応予定となっている。

なお、同製品は、2017年9月13日~15日に東京ビッグサイトで開催される第19回自動認識総合展に出展されるということだ。