Microchip Technologyは3月8日(米国時間)、高まるIoT市場でのセキュリティ対策ニーズに対応するハードウェア暗号化エンジン内蔵マイコン「CEC1702」を発表した。
同製品は、ARM Cortex-M4をベースに、ハードウェア暗号化エンジンを内蔵したもので、暗号化、認証、秘密鍵/公開鍵機能を容易に使うことを可能とした。また、内蔵ハードウェア暗号化エンジンによりソフトウェアによるセキュアソリューションに比べて演算時間を短縮できることから、PKEアクセラレーションで20~50倍、暗号化/復号処理で100倍の高速化が可能だと同社では説明している。
セキュリティ・コプロセッサまたはスタンドアロン・マイコンのいずれの用途でも利用可能で、どちらの場合も攻撃に対して、不変のアイデンティティと信用の起点(Root of Trust)によりファームウェアの改ざんと破損を防止する「システムファームウェアのプリブート認証」、更新用ファームウェアが破損しておらず、信頼できる提供元からのものである事を検証する「更新用ファームウェアの認証」、重要なシステムコマンドが既知の実行元からのものである事、およびシステムに対する変更が承認されている事を証明し、システムの破壊を試みる活動を防止する「重要なシステムコマンドの認証」、コードとデータを盗難および悪意ある活動から保護する「暗号化による秘密保護」といった多層防御が可能となっている。
なお、480KBのSRAMを搭載したWFBGAパッケージ品「CEC1702Q-B1-SX」はすでに量産出荷を開始しているという。