台湾UMCが中国アモイ市にアモイ市人民政府および福建省電子信息集団(英語名:Fujian Electronics and Information Group)と共同で建設を進めていた300mmファブが2016月11月に正式に操業を開始した。

中国南部で初めての300mmファブとなる。2015年3月に起工して以来20カ月という(中国にとっては)短期間で生産開始にこぎつけた同ファブでは、40nmプロセスを用いて通信用ICを試作し99%以上の歩留まりがすでに得られたという。生産能力は月産5万枚だが、将来は倍増させる予定である。UMCにとって格上のライバルである台湾TSMCおよび米国GLOBALFOUNDRIES(GF)も中国国内に300mmファブを建設中であり、2017年以降、世界の3大ファウンドリが中国本土で、地産地消めざして火花を散らすことになる見通しだ。

半導体市場調査企業である米VLSI Researchによると、2016年末時点で中国本土で8つの300mmファブが稼働しており、世界の300mmウェハ生産能力の7%を占めている。さらに現在、10の300mmファブが建設中で、さらに2つのファブの建設が発表されている。「中国の300mmファブは10都市におよび、2018年末の生産能力は1300万枚/年に達するだろう」とVLSI ResearchのJohn West氏は述べている。同時期の世界における300mmウェハ生産能力は8500万枚/年と予想されており、中国が300mmウェハにおける世界の15%の生産能力を保持することになる。