石炭エネルギーセンター(JCOAL)、三菱重工業株式会社(MHI)および三菱日立パワーシステムズ(MHPS)で構成される日本コンソーシアムは10月24日、カナダのサスカチュワン州におけるCO2回収・利用・貯留(CCUS:Carbon Capture, Utilization and Storage)プロジェクトに日本の技術を導入することについての案件形成調査に取り組むことで、現地の国際CCS学術センターと合意したと発表した。
同調査は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託を受けて行われるもので、CCUSプロジェクトにおいて、石炭火力発電所からの排ガスに対してCO2回収システムと大気環境対策システムを組み合わせてCO2を回収する日本の技術がどう応用できるか見極めるとともに、世界のその他の地域でも適用可能かを検討することを目的としている。JCOALが調査レポートの取りまとめ、MHIがCO2回収技術、MHPSが排煙脱硫プラントによる排煙処理技術を担当する。
同日本コンソーシアムは今回のプロジェクトを通じて、CO2回収システムおよび大気環境対策システムを、サスカチュワン州における規制や要求に適合するかたちで技術的および商業的観点から最適化するとともに、カナダのCO2排出量削減に貢献することを目指していくとしている。