音で大型生産設備の異常を検知するシステム - 日立造船など実証実験を開始

NTTデータ、NTTデータエンジニアリングシステムズ(NDES)、日立造船の3社は5月31日、日立造船有明工場における大型機械加工設備の遠隔監視の実証実験を同日より開始すると発表した。

日立造船有明工場では、大型船用ディーゼルエンジンを製造しており、大型溶接構造物の機械加工工程がエンジン全体の製造工程に大きな影響を与えるため、設備の故障による工程の見直しや予期せぬ異常停止による工程のズレを防ぐことが効率よく品質の良い製品を作る上で重要な条件となっている。

今回の実証実験では、同工場の基幹生産設備である大型五面加工機の主要部品に複数のマイクを設置。移動音データを収集し、NTTデータが開発した「移動音解析システム」で分析する。同解析システムは正常時の稼働音をあらかじめ学習し、正常稼働音と実際に取得した音の乖離度合いを自動判定して、設備の異常を検知することが可能。得られた稼働音データを同解析システムで解析することで、設備稼働率向上などに活用することを目指す。実験期間は2016年5月31日～2017年3月31日。