Imagination Technologies(IMG)は2月22日(スペイン時間)、コスト制約などが厳しいローエンドのスマートフォン(スマホ)市場などに向けたエントリレベルGPUコア「PowerVR Series8XE」を発表した。

同GPUは、前世代のSeries7XE GPU比で同一フィルレートで最大25%の小型化を実現しつつ、各種のベンチマークで1mm2あたりの性能を60~100%向上することに成功している。また、競合他社のGPU IPコアと比べた場合、同一フィルレートでの実装面積を30~45%削減することが可能だという。

また、ハードウェア仮想化やマルチドメイン・セキュリティ、OpenGL ES 3.2とVulkan 1.0といったKhronos APIのサポートも実現しているほか、一部のコアではロスレス画像圧縮技術「PVRIC3」や10ビットYUVのハードウェアビデオ・ストリーミングをオプションでサポートしている。

「PowerVR Series8XE」の概要

ラインアップとしては、1クロックあたり4ピクセル処理が可能なローエンドスマホなどに向けた「PowerVR GE8300」と、1クロックあたり2ピクセル処理が可能なエントリレベルのスマホなどに向けた「PowerVR GE8200」の2種類が用意されている。

「PowerVR Series8XE」としては、GE8300とGE8200の2種類がラインアップされている

同社では、スケーラブルな構成でライセンスをすでに提供中としているほか、3DグラフィックスとGPU演算アプリケーションの開発を支援するツールおよびユーティリティをはじめ、3Dグラフィックス・アプリケーションの開発をあらゆる側面からサポートする、クロス・プラットフォームのPowerVR SDKの無償提供やSeries8XE GPU用のPhysical Design Optimization Kit(DOK)の提供も行っているとしている。

Series8XEのブロック図。右はUnified Shading Cluster(USC) Arrayの図で、1USCあたり、最大16パイプラインまで備えることが可能だとしている

なお、Series8XEについて同社では、Khronosの公開仕様をベースにしたKhronos Conformance Testing Processに適合予定だとしている。