Texas Instruments(TI)は9月10日、KeyStoneプロセッサ「AM5K2Ex」を発表した。

同製品は、1.4GHz動作のクアッドコアARM Cortex-A15、および合計6MBのオンチップメモリを搭載。10W未満の消費電力で、最大19600 DMIPSの性能を提供する。また、電源管理機能により、使用しないコアやペリフェラル群をシャットダウンし、処理負荷が増加した場合、直ちに復帰できる。さらに、ECC(エラー訂正)機能付きの4MB L2コヒーレントキャッシュによって、使いやすさと性能を強化した。この他、高い単位電力あたりの性能を提供する、最適なSWAP(サイズ、重量と消費電力)の製品開発を実現。セキュリティアクセラレータ、パケットアクセラレータ、8ポートの1GB Ethernetスイッチ、2ポートの10GB Ethernetスイッチや、オプションのDSPコアなどを搭載する。

そして、-40℃~+100℃の動作温度範囲をサポートし、過酷な動作条件に対応するのに加え、産業や防衛の各市場の信頼性要件に対応する10万POH(通電時間)の寿命や、SER(ソフトエラーレート)も備えている。

また、迅速な製品開発を可能にする、ソフトウェアとハードウェアの包括的なエコシステムを供給している。ソフトウェアのエコシステムには、開発キット「mainline Linux SDK」、DSP「C66x」のライブラリ群、および「Wind River VxWorks」や「Green Hills INTEGRITY」をはじめとしたサードパーティのリアルタイムOS製品がある。さらに、ハードウェアリファレンスデザイン「XEVMK2EX」によって、実地の評価を迅速に開始できる。

なお、KeyStone IIベースの「66AK2Exx」と「AM5K2Exx」の各SoC向けのハードウェアリファレンスデザイン「XEVMK2EX」の価格は999ドル。SoC「X66AK2E05XABD25」は、1000個受注時で155ドル。すでに供給が開始されている。