日本の代表的な娯楽のひとつである「カラオケ」。繁華街には必ずといって良いほどカラオケ店の看板が光り、休日や金曜夜ともなると大いに賑わいを見せるほど、老若男女問わず愛好する人が多い娯楽だといえます。どちらかというと華美なデザインの内装を採用しているチェーン店が多く、カラオケの機器もどこか未来的なデザインが多いため、それらが相まって独特の空間となっているように感じます。

国内だけでなく、今や世界中に広がりを見せている「カラオケ」ですが、そんな日本発の文化について、海外から日本にやってきた人たちはどう思っているのでしょうか。今回は、日本在住の外国人20名に、「日本発の娯楽である『カラオケ』、どう思いますか?」と質問してみました。

日本発祥の娯楽「カラオケ」についてどう思いますか?

■とても楽しいです。(トルコ人/33歳/女性)
■いいと思います。(中国人/28歳/女性)
■すごく楽しいです。(フィリピン人/43歳/女性)
■たのしいとおもいます。(ドイツ人/43歳/女性)
■楽しいと思います。(ペルー人/30歳/男性)
■とても楽しいと思います。(アメリカ人/29歳/男性)
■よく行きます(台湾人/41歳/男性)
■大好きです。(ブラジル人/28歳/男性)
■楽しいと思います(マレーシア人/31歳/男性)
■カラオケは楽しいです。自分の国にもあります。(スペイン人/37歳/男性)

今回の質問では、国を問わず多くの人たちから肯定的な意見が集まりました。1970年代以前に日本で発祥したと言われているカラオケですが、一番最後のスペインの男性がコメントしているように、今や「KARAOKE」として世界各国に広がっている日本発の文化となっています。これだけ広い文化圏の人たちに受け入れられ、世界中で楽しまれているというのはどこか嬉しいものですね。国外のカラオケ事情も気になるところです。

■ストレス発散の場になります。(ベトナム人/32歳/女性)
■よく友達と一緒に行きます(スウェーデン人/45歳/女性)
■すごく楽しいと思う、特に飲み放題と一緒にすると。(アルゼンチン人/30歳/男性)

カラオケを思い切り楽しんでいる様子が分かる回答群。ストレス発散、友達と遊びに行くなど、日本でのカラオケの受け入れられ方とほぼ同様の反応が見られます。日本は住環境の関係で、自宅で思い切り歌を歌うことはなかなか難しいため、カラオケで日頃の憂さを晴らすというのは、国籍関係なくわき上がってくる衝動なのかも?

また、アルゼンチンの男性は、お酒を飲みながらカラオケをするのが楽しい、とコメントしています。このように、日本にあるカラオケ店ではアルコール・ノンアルコール問わず、長時間の滞在を見越した上で、飲み放題のドリンクサービスを提供する店が多くありますよね。ひたすら歌う人からお酒をあわせて楽しむ人まで、同じ店舗を利用する場合でも楽しみ方は人それぞれ違いそうです。

■まあまあ…。自分はあまり好きではないです(うるさいから)(ロシア人/21歳/女性)
■歌が上手なら楽しいかな。(タイ人/37歳/女性)
■あまり人前で歌うのは好きではない。自分からは行かない。(イギリス人/23歳/女性)
■入ったことはありません。(チュニジア人/49歳/男性)

最後に紹介するのは、あまりカラオケに積極的でない方たちの回答。ロシアの女性は、「うるさいから」と、音響や歌声の大きさへの苦手意識を挙げています。確かにカラオケ店での基本設定はかなり音が大きいことが多く、熱唱する人もままいることから、大きな音が得意でない人には長時間滞在は厳しい空間であるのは否めないところです。

また、「歌が上手なら楽しいかな」というタイの女性の発言も気になるところ。グループでカラオケに行くと、どうしても他の人の歌唱力と自分のそれを比較してしまい、あまり歌が得意でない場合は引け目を感じてしまうのかも……。イギリスの男性の「人前で歌うのは好きではない」というのも同様の意見といえそうです。

日本国内でも身近な娯楽のひとつとして広く受け入れられているカラオケですが、日本国外の方々の大半からも好意的に受け入れられていました。日本はカラオケの「本家」とも言えるだけあって、カラオケ専門店は大手チェーンだけでも郊外大型店中心のシダックス、都市部に多く、高めの年齢層を意識した落ち着いた内装のビッグエコー、ハニートーストなど独自のフードメニューを展開するパセラなど、多彩な店舗が展開されています。海外からのお客さまを迎える際、寺社仏閣などの伝統的な場所を訪れるのはもちろんよいものですが、時には趣向を変えて、カラオケ店に入ってみるのもいいかもしれませんね。