ルネサス、Cortex-A9コア内蔵マイコンでARM mbedプロジェクトに参画

ルネサス エレクトロニクスは8月21日、ARMの「Cortex-A9」コアを採用したARMマイコン「RZ/A1グループ」にて、ARM mbedプロジェクトに参画することを決定したと発表した。

同マイコングループは、動作周波数400MHzのCortex-A9コアのほか、10MBの内蔵RAMおよびヒューマン・マシン・インタフェース(HMI)に必要となる、カメラ入力、グラフィックス出力、オーディオ機能を有しており、「Cortex-M」を採用したmbedと比較して、DMIPS値換算で約4倍のCPU性能、約40倍のRAMサイズを実現している。

同グループを活用することで、mbedプロジェクトで従来用いられてきたCortex-Mシリーズ向けに開発されたソフトウェアをCortex-A9に流用することが可能となるという。特に、mbedで採用されているCortex-M用のリアルタイムOSであるCMSIS(Cortex Microcontroller Software Interface Standard)-RTOS「RTX」に対応しているため、ユーザーはソフトウェアの大きな修正をせずに、Cortex-Mのソフトウェア資産をCortex-A9に移行することができるようになるという。

なお同社は現在、初心者からコアユーザーまで手軽に電子工作を楽しめるコミュニティ「がじぇっとるねさす(がじぇるね)の活動を推進しているが、今回のmbedプロジェクトへの参画により、mbed環境も提供できるようになるため、2014年末からmbedに対応するRZ/A1ボード(開発:コア、製造・総販売元:若松通商)の発売を開始する予定としており、同年9月に開催されるがじぇるねイベントにて、βユーザーの募集を行う予定としている。