Texas Instruments(TI)は8月4日、パソコン本体からUSBケーブルなどを通じて電力供給を受けるバスパワード機器向けに、Thunderbolt技術に対応した完全集積型DC/DCスイッチングレギュレータ「TPS65980」を発表した。

同製品は、TIの認証済みThunderboltシングルポートペリフェラルリファレンスデザインの中核となる製品で、HDD、SDD、オーディオ/ビデオソリューションなど、バスパワード周辺機器の電源回路設計の簡素化と、設計期間の短縮を実現する。具体的には、Thunderbolt技術対応のバスパワード機器の電源要件に必要なすべての電源管理機能を集積させており、ディスクリート型ソリューションと比較して、BOMコストの半減とソリューションサイズの40%低減を実現している。また、Thunderbolt技術対応のバスパワードソリューションとして推奨・認証を受けた唯一の製品であり、設計期間を短縮できる。さらに、出力電流は最大3.5Aで、バスパワード最終端末で最大10Wの電力と90%強の効率を実現した。そして、自動サーマルシャットダウンと電源シーケンシング機能により、設計の自由度を向上させている。

この他、Thunderbolt技術対応製品ラインアップ向けに、各種設計支援ツールが提供されている。TI Designsに収録されたThunderboltシングルポートペリフェラルリファレンスデザインは、バスパワードとセルフパワード周辺機器向けの検証/認証済みリファレンスデザインで、迅速な製品開発を可能にする。また、各種Thunderbolt対応製品の性能と動作特性を簡単に評価できる評価モジュール「TPS65980EVM」なども提供中。

なお、パッケージは5mm×4mm×0.9mmサイズの24ピンVQFN。価格は1000個受注時で2.50ドル。評価モジュール「TPS65980EVM」は49ドル。

Thunderbolt技術に対応したバスパワード機器向け完全集積型DC/DCスイッチングレギュレータ「TPS65980」