STMicroelectronicsは、アメリカ国防兵站局(DLA)の認定を取得したJANSRバイポーラトランジスタ「JANSR+」シリーズを発表した。

同製品は、クラス最高の耐放射線性を特徴とし、衛星などの高信頼性が求められる航空宇宙システムの他、原子核物理学や医療機器分野にも理想的であるという。同社は、欧州宇宙機関の設立時より認定を取得しており、1977年以来、欧州の航空宇宙産業をサポートしてきた。今回、ESCC(European Space Components Coordination)プログラム内で2013年にリリースされた技術を、JANSシステムに導入。これにより、各ウェハごとに100krad低線量率(100mrad/s)試験を追加的に実施した100krad JANSR高線量率バイポーラトランジスタ「JANSR+」シリーズが実現したという。さらに、同社では10mrad/sの超低線量率の試験データによって「JANSR+」シリーズをサポートし、同技術の卓越した放射線耐性を実証することも発表した。

これにより、「JANSR+」シリーズは、完全な試験データのサポートとともに、放射線環境下で高い性能を発揮する製品群へのアクセスを提供する。さらに、アップグレード時のコストやリードタイムが不要なため、業界水準を大幅に引き上げることにつながるとしている。なお、同シリーズは先進的な高気密UBパッケージで提供され、サンプル出荷および量産出荷が可能となっている。

アメリカ国防兵站局(DLA)の認定を取得したJANSRバイポーラトランジスタ「JANSR+」シリーズ