Mentor Graphicsは7月14日、最新世代規格であるハイブリッドメモリキューブ(HMC)、LPDDR4、eMMC 5.0に準拠した高性能メモリ製品の検証を加速するエミュレーションソリューションを発表した。

モバイルマルチメディア機器や新しいネットワークインフラストラクチャなどに使用される今日のSoCには、広いメモリ帯域幅、高い性能、低電力、低コストおよび省スペースが重要な要素として求められており、HMC、LPDDR4、eMMC 5.0といった新しいメモリ規格が採用されている。同ソリューションは、エミュレーションプラットフォーム「Veloce」と組み合わせて使用すると、SoC上の最新メモリデバイスのテストができるようになり、実シリコンが利用可能になる以前に、ソフトウェアとハードウェアの開発、および検証サイクルが数十億回にも上るストレステストが可能になる。また今回、最新規格に準拠したメモリ製品のシミュレーションを「Veloce2」で加速できるモデルを開発した。

これにより、「Veloce」でSoCを実行させながら、3つの最新規格に準拠したメモリデバイスをプラグ&プレイで検証を加速できるようになる。また、今回開発したメモリデバイスモデルはQuesta機能検証プラットフォームとの互換性を備えており、Questaを使用したシミュレーションから「Veloce」を使用したエミュレーションへとスムーズに移行できる。さらに、同ソリューションは、クリティカルなシステムレベル検証のニーズに応える機能と性能を提供する。この他、メモリデバイスモデルは、従来のICE(インサーキットエミュレーション)、仮想ラボエミュレーション、および高性能なトランザクションベースのアクセラレーションで使用できる。そして、「Veloce2」と組み合わせることにより、高性能かつ使いやすいIPを提供し、スケジュールに影響を与えることなく、HMC、LPDDR4、eMMC 5.0を含むSoCのシステムレベル検証を実現するとしている。