Alteraは6月30日(米国時間)、FPGAアルゴリズムの高速化を容易にする「OpenCL向けSDK」の最新バージョン14.0を発表した。

最新バージョンには、ユーザーがただちにFPGAデザインのプロトタイピングが行える、デザインフローが含まれている。Alteraは、ボードパートナー企業とともに、OpenCLソリューションによってサポートされているリファレンスデザイン、リファレンスプラットフォーム、およびFPGA開発ボードを提供することで、FPGAベースのアプリケーションの開発を迅速化させる。また、これらのリファレンスプラットフォームは、特定のアプリケーション要件を満たすために、カスタムFPGAアクセラレータの開発を効率化する。

さらに、同ソリューションによって、CベースOpenCL言語でアルゴリズム開発を行い、FPGAの性能および電力効率をすぐに活用できる他、最新バージョンに含まれている迅速なプロトタイピングデザインフローにより、短時間でハードウェア実装を行うためのOpenCLカーネルコードのエミュレート、デバッグ、最適化、プロファイリング、およびリコンパイルが可能となる。リコンパイルされたカーネルは、FPGA上で直ちにテスト、稼働させることが可能で、それによりプログラマーの開発時間が何週間も短縮されるとしている。

加えて、Alteraとボードパートナー企業は、FPGAアクセラレータを使って、一層容易にアプリケーションを迅速に立ち上げられるよう、広範なリファレンスプラットフォーム、リファレンスデザイン、およびFPGAアクセラレータボードを提供している。Alteraは、金融アプリケーション向けORPA FAST Parser、ビッグデータアプリケーション向けJPEGデコーダ、およびビデオアプリケーション用ビデオダウンスケーリングなど、OpenCLの記述方法を示したさまざまなデザイン例を提供している。

そして、独自のペリフェラル群を搭載したカスタムソリューションを開発したいユーザーは、独自のカスタムFPGAアクセラレータを開発することができ、Alteraが開発したリファレンスプラットフォームを使用することで、開発時間を飛躍的に短縮することが可能。このリファレンスプラットフォームには、ターゲットエンベデッドアプリケーション、高性能コンピューティング(HPC)、およびIOチャネルを使用した低遅延ネットワーク対応プラットフォーム向けSoCプラットフォームが含まれている。

なお、「OpenCL向けSDK」は、同社のウェブサイトからダウンロードして入手できる。費用は、米国内販売価格が995ドル(ノードロックPCライセンス時)。