アルプス電気は4月24日、スマートフォンをはじめとする各種モバイル機器向けデジタル気圧センサ「HSPPADシリーズ」およびデジタル湿度センサ「HSHCALシリーズ」を開発、2014年4月より量産を開始したと発表した。

「HSPPADシリーズ」は、同社がこれまでアナログ出力の気圧センサで蓄積した補正シュミレーションデータを基に、最適な温度補正機能を内蔵することで、セット製品側での温度補正回路を不要にしたほか、温度補正に必要な電力も不要としたもの。また、HDDで培ったプロセス技術およびシミュレーション技術を応用し、検知機構を含めたセンサ全体の構造を最適化したことで、低ノイズ出力を実現。セット製品側で必要なノイズ平均化処理の負荷軽減に貢献するほか、300~1100hPaの測定レンジを実現した。

一方の「HSHCALシリーズ」は、独自のIC設計技術を活用したICの小型化により、2.0mm×2.0mmの実装面積を実現した静電容量式デジタル湿度センサ。MEMSセンサで培ってきたノウハウを生かし、検知部に独自開発の感湿膜を採用。これにより、相対湿度0~100%RHの領域で良好なリニアリティを確保したとする。また、独自のセンサ構造により、デバイス内で温度特性を補正。セット製品側での補正処理が必要ないため、設計負荷の低減を図ることが可能だという。

なお、サンプル価格は2シリーズともに1000円。量産規模は「HSPPADシリーズ」が月産300万個、「HSHCALシリーズ」が月産100万個としている。

デジタル気圧センサ「HSPPADシリーズ」

デジタル湿度センサ「HSHCALシリーズ」