Texas Instruments(TI)は、PCI Express(PCIe)Gen-1/2/3の各インタフェース規格準拠で、4出力と8出力の2つの高速電流ステアリング・ロジック(HCSL)クロック・ファンアウト・バッファ「LMK00334/LMK00338」を発表した。

LMK00334は1本の入力クロックから4本、LMK00338は8本のバッファ出力を生成可能ながら、競合製品比で追加ジッタの70%低減と、電源ノイズ除去比の向上を実現できるため、PCIe 3.0仕様に対して十分余裕のあるジッタ特性を提供する。

また、「WEBENCH Clock Architectオンライン設計支援ツール」に対応しており、サーバ、スイッチ、ルータなどの高速通信、ネットワーキング、データセンタ・システムのクロック・ツリー設計を簡素化することができるとしている。

2製品ともに、ジッタは100MHz(PCIe 3.0)時で30fs、12KHz~20MHz(156.25MHzのHCSL)時に86fsで、リンク全体のタイミング・バジェットの柔軟な配分を可能にする。また、電源リップル除去比(PSRR)は100MHz時で-75dBcを実現しているほか、最大動作周波数400MHzの2本の汎用入力は、CML、 LVPECL、LVDS、SSTL、HSTL、HCSLまたはシングルエンド・クロックと水晶発振器などの、あらゆる入力型式に対応する。さらに、ピン・モード制御により、個々の出力バンクのON/OFFを簡単に設定することができるという。

なお、LMK00334は5mm角の32ピンWQFNパッケージで供給中で、1000個受注時の単価(参考価格)は1.20ドル。一方のLMK00338は6mm角の40ピンWQFNパッケージで供給中で、1000個受注時の単価(同)は1.80ドルとなっている。

TIのHCSLクロック・ファンアウト・バッファ「LMK00334/LMK00338」のパッケージイメージ