公益財団法人日本デザイン振興会は7日、2013年度のグッドデザイン大賞が該当なしとなった経緯について、報道陣の質問に答える形で説明した。

グッドデザイン賞の特別賞の発表は、東京ミッドタウンの「ミッドタウン・デザインハブ」にて行われた

グッドデザイン賞では細かなレギュレーションを設けており、それによれば、「グッドデザイン大賞」は「最も優れたデザインと認められる物」と定義しており、またその選出方法は「投票によって最多の票数を得た物」となっているという。その一方で、「グッドデザイン大賞」は「総理大臣賞」である特性上、審査員および一般からの投票にて最多の票数を得た作品を政府に提出し、政府からの表彰状を受け取るというフローをとっている。

2013年度は、10月1日にグッドデザイン賞を発表すると同時に、大賞候補となる投票対象を10件提示。10月15日からは受賞者による投票を開始し、10月30日~11月4日にかけて、グッドデザイン賞受賞作品の展覧会「グッドデザインエキシビション」での来場者投票を受け付けた。そして最終的に、11月5日にグッドデザイン賞審査員による投票を行った。

これらの投票結果から「Googleマップ」が最多の票数を得たため、同振興会はこの結果を政府側に連絡したところ、「最も優れたデザインとは認めがたい」との判断が伝えられたという。振興会はこの判断を「大切に受け止めた」ということで、その結果、グッドデザイン賞は「該当なし」とされた。

しかし、大賞として推薦された「Googleマップ」は選出過程で審査員から高く評価され、かつ生活者からも多くの支持を得ていたために、同振興会は政府ではなく振興会の会長から贈賞したいと考え、「グローバルデザイン2013」(日本デザイン振興会会長賞)という特別賞を設置したということだ。

なお、政府が「Googleマップ」を「グッドデザイン大賞」として認めなかった理由について同振興会の担当者は、「(Googleマップがグッドデザイン大賞を受賞しなかったことに対して)これは振興会の判断ではありません。表彰主体である政府のご判断であることをご理解いただければと思います。振興会はその判断を大切に受け止めた次第です。政府に対して、その判断理由を聞いてはおりません」とコメントしている。