計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは8月19日、同社のシグナルアナライザ「Xシリーズ」に位置づけられる「Agilent MXA」および「Agilent EXA」の基本性能を向上させたことを発表した。

今回の基本性能向上は主に2つの部分で行われた。1つ目は、掃引速度の向上で、これにより世界最高クラスの速度で掃引することが可能となり、結果として、無線スプリアス信号のサーチなどを高速化することが可能になるという。具体的には、現在市場にある最も高速な製品に比べて5倍以上の高速掃引が可能になるという(掃引速度は分解能帯域幅に依存)。

もう1つは通信システムやデバイスの変調精度(EVM)の評価を正確に行ううえで重要な指標となる位相雑音性能の改善で、MXAではキャリア近傍の位相雑音が10dB以上改善したほか、EXAの位相雑音性能も最大5dBの改善が図られたとのことで、これによりオシレータやシンセサイザの周波数安定性をより正確に評価することが可能になったと同社では説明している。

なお、基本性能を向上させたMXA、EXAともに同日付で出荷を開始しており、価格は内蔵プリアンプ、5年保証込みの基本構成でMXAが378万4173円(税別)から、EXAが239万7324円(税別)から、となっている。

基本性能が引き上げられたアジレントのシグナルアナライザ「Agilent MXA」