調査会社の英Canalysは8月5日、2013年第2四半期(4月~6月期)のスマートフォンの調査報告書を発表した。韓Samsung、米Appleがそれぞれ1位と2位を堅守したが、中国ベンダーの伸びが目覚ましく、中国の上位5社のシェア合計は20%に達した。国別では中国とインドで倍以上の成長となった。
第2四半期における、Canalysが調査する50以上の国におけるスマートフォンの出荷台数は、前年同期比50%増の2億3810万台。
成長は主として中国やインドで目覚ましく、中国は前年同期比108%増の8810万台、インドは129%増の900万台を出荷した。国別の出荷台数は、中国、米国、インド、日本、英国の順となる。日本の成長率は25%増だが、世界平均を下回る結果となった。
ベンダー別では、前年同期比55%増の7560万台を出荷したSamsungが35.7%のシェアをとって首位、2位はAppleで同20%増の3120万台を出荷した。3位は中国Lenovo、4位は中国Yulong、5位は韓国LG。
SamsungとAppleは1位と2位の座を固めているものの、目覚ましいのは中国勢の伸びでLenovoは前年同期比131%増、Yulongは同216%増で成長している。LenovoとYulongのシェアはそれぞれ4.7%、4.5%。中国ベンダーの上位5社(Lenovo、Yulong、Huawei Technologies、ZTE、Xiaomi)を合わせたシェア合計は20%。これは、15%以下にとどまっていた前年同期から5ポイント以上の増加となる。
Samsungの前年同期比の成長率が全体平均の50%増を上回ったのに対し、Appleは20%増にとどまった。同期Appleのシェアは13.1%で、これは2009年第1四半期以来最も低い数値だという。同期のAppleの成長は主として、値段が下がった旧機種の販売が好調だったことが大きな要因という。
「ハイエンド市場は引き続き成長しているが、成長はローエンド市場の爆発的成長に起因している」「Appleはこの動きに対応する必要がある」とCanalysのアナリストはコメントしており、iPhoneの低価格機種へのニーズは明確であると指摘している。