Freescale Semiconductorは、携帯機器やセンサノード、経口摂取型ヘルスケアセンサなどに向けたARM Cortex-M0+コアを搭載した小型マイコンファミリ「Kinetis KL02」の量産出荷を開始したことを発表した。

同ファミリは、48MHz駆動、1.71~3.6Vの動作電圧で15.9CoreMark/mAの性能を実現しつつ、他のKinetisマイコンファミリと同様に、自律的なスマート消費電力ペリフェラル(A/Dコンバータ、UART、タイマー)、10種類の消費電力モード、幅広いクロック/電力ゲート制御を備えており、電力損失を最小化することが可能。消費電力は、低消費電力ラン・モードにおいて36μA/MHzのデバイス電流を実現しているほか、低消費電力のブート・モードにより、ブート・シーケンスやディープ・スリープからのウェイクアップの際の瞬時的な消費電力増加を抑制することが可能であり、これにより携帯機器によく利用されるリチウムイオンバッテリなど、ピーク電流に制限があるバッテリを活用したシステムの場合に高い効果を発揮するとする。

なお、Kinetisマイコンである「MKL02Z32VFM4(48MHz、32KB)」と「MKL02Z16VFM4(48MHz、16KB)」はすでに量産出荷中で、10万個購入時の1個あたりの参考価格は75セントだという。また、24ピンと16ピンのQFNパッケージが第3四半期に出荷を開始する予定とするほか、CSP版は7月より出荷を開始する予定だという。さらに、今後数カ月の間に、Flashメモリやペリフェラルのオプションを追加した製品も投入する計画としている。

「Kinetis KL02」のパッケージ外観