世田谷美術館は、百貨店と美術との関係性を探る「暮らしと美術と高島屋」展を開催する。会期は4月20日~6月23日(月曜休館、ただし4月29日、5月6日は開館、4月30日、5月7日は休館)、開館時間は10:00~18:00(最終入場は17:30まで)。入場料は一般1,000円、大学・高校生800円、中・小学生500円。

山元春挙《ロッキーの雪》(ビロ-ド友禅《世界三景 雪月花》下絵)1905年 高島屋史料館蔵

都路華香《吉野の桜》(ビロ-ド友禅《世界三景 雪月花》下絵)1903年 高島屋史料館蔵

キモノ大阪春季大展覧会ポスター(原画:北野恒富/文:与謝野晶子)1929年 高島屋史料館蔵

同展では、「企業と文化」というテーマのもと、1831(天保2)年に京都で創業した高島屋(正式表記は「ハシゴ高」)に焦点をあてる。日本に美術館が少なかった時代から美術展を催し、内外の物産などを紹介する催事で多くの人々に文化の諸相を示した"百貨店"という業態が持つ、多彩な表情を紹介。高島屋史料館が所蔵する美術作品を中心に、船舶や建築における装飾事業、出版事業、宣伝広報物、そしてお家芸ともいえる染織作品や呉服といった領域まで網羅し、前・後期と会期を分けて展示する(前期:4月20日~5月19日、後期:5月21日~6月23日)。

近畿の名宝を蒐めて 福の神大展覧会ポスター(原画:高岡徳太郎)1931年 高島屋史料館蔵

ポスト型広告郵便 夏物大賣出し案内状 1910年 高島屋史料館蔵

訪問着《暫》1952年(第78回秋の百選会)高島屋史料館蔵(前期のみ展示)

なお、同展に付随したイベントとして、百貨店の魅力を建築や宣伝、装飾など多様な角度から語る「座談会」(全3回、各回ともに入場無料、先着150名)や、高島屋のプロフェッショナルがラッピングの極意を披露する公開講座など、さまざまな催しが開催される。各イベントの詳細は同展のWebページにて確認してほしい。