Alteraは、スマートグリッド変電所オートメーション機器をターゲットとした高可用シームレス冗長性(HSR)およびパラレル冗長化プロトコル(PRP)冗長化リファレンスデザインを発表し、FPGAベースのスマートエネルギーシステム向けソリューションを拡張した。

同リファレンスデザインは、無線/有線アプリケーション向けネットワーク機器および技術を展開するFlexibilis Oyと共同開発したもので、IEC 62439-3標準規格準拠のAlteraの低消費電力・低コストFPGA「Cyclone」または「Cyclone V SoC」に実装されるFlexibilis冗長スイッチ(FRS)IPが含まれている。これにより、スマートグリッド変電所向けに高い信頼性のミッションクリティカルな通信システムの開発と実装を容易にすることが可能になるという。

同リファレンスデザインに含まれるFlexibilis OyのHSR/PRP IPは、3~8ポートで拡張可能なIEC 62439-3標準規格準拠のトリプルスピード10/100/1000Mbpsイーサネット・レイヤ2スイッチで、AlteraのCyclone IV、Cyclone V、またはデュアルコアのARM Cortex-A9プロセッササブシステムを搭載するCyclone V SoCでの利用に最適化されている。Cyclone V SoCは、FPGA内にARMプロセッササブシステム上で動作する関連ソフトウェアスタックとともに HSR/PRPスイッチを実装することで、部品コストを削減することができるほか、タイミング同期向けにIEEE 1588高精度時間プロトコル(PTP)バージョン 2をサポートする。

なお2社は、FPGAとFRS IPとの組み合わせにより、ライセンス交渉やライセンス料金の前払い、単位あたりのロイヤリティ報告が不要になり、信頼性に優れたミッションクリティカルな通信システムをスマートグリッド変電所システムに容易にかつコスト効率良く実装できるようになったとしている。

AlteraのHSR/PRP冗長化リファレンスデザインの利用イメージ