東芝は11月28日、スマートフォンやタブレットのカメラ向けに、色ノイズ低減回路(CNR回路)を搭載した、画素サイズ1.12μmで13Mピクセルの解像度を実現した裏面照射型(BSI)CMOSイメージセンサ「T4K37」を発表した。また、併せて8Mピクセル品「T4K35」ならびに2Mピクセル(フルHDサイズ)品「T4K71」も発表した。

同製品はセンサと独自のCNR回路を1チップに搭載することで、業界最小クラスの画素サイズ1.12μmながら、同社従来品である画素サイズ1.4μmの製品と同等の性能を実現した。また、同CNR回路は、フレーム間の画像を比較し、色ノイズをデジタルフィルタ回路によって抑圧するタイプを採用することで、解像感を損ねる事なく、CNR回路未搭載の1.12μm画素の約1.5倍のSN比(1.4μm画素相当)を達成したという。

また、メモリサイズの工夫により、光学サイズ1/3インチクラスのターゲットサイズである縦横8.5mmのカメラモジュールに実装可能なチップサイズを達成。これにより同じカメラモジュールサイズで1.4μmの8Mピクセル品1.12μmの13Mピクセル品へと置き換えることが可能となったという。

さらに、13Mピクセルでフレームレート30fpsを実現。これにより、プレビューと撮影画像の時間差(シャッタータイムラグ)の縮小や、連続撮影をより容易に行うことが可能となったとする。

なお、同製品は2012年12月からサンプル出荷を開始し、2013年5月からの量産出荷を計画している。サンプル価格は1500円で、量産規模場月産200万個を予定している。また、8Mピクセル品は2013年1月よりサンプル出荷を開始し、同年7月より量産出荷を開始(サンプル価格は1000円)するほか、2Mピクセル品は2013年3月よりサンプル出荷を開始し、同年9月より量産出荷を開始(サンプル価格は700円)する予定としており、今後もラインアップの拡充を図り、2015年にはスマートフォン/タブレット向けCMOSイメージセンサ市場にて30%のシェア獲得を目指すとしている。

色ノイズ低減回路を内蔵した東芝のCMOSイメージセンサ