Freescale Semiconductorの日本法人であるフリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは10月22日と23日、都内で同社ならびにパートナー企業の先端技術が一堂に会する開発者向けイベント「フリースケール・テクノロジー・フォーラム(FTF Japan 2012)」を開催している。

同イベントに併せて同社は日本発の取り組み「Freescale Connect Partner Platform」の詳細を公開し、日本における組み込み分野に向けて注力していく姿を示した。

同プラットフォームは同社が2012年4月より日本にてスタートした枠組みで、グローバルで700社を超すパートナーが参加しており、Freescaleのソリューションを活用するカスタマがよりよいサービスを活用できるようにすること、ならびにいち早い製品の市場投入の実現を目指したものとなっている。

Freescaleの副社長,グローバル・チャネル&エコシステム・パートナーのPierre-Yves Ferrard氏

すでに日本地域では、7種類の同社が「EcoMAPS」と呼ぶ枠組みがカスタマ向けに提供されている。Freescaleの副社長,グローバル・チャネル&エコシステム・パートナーのPierre-Yves Ferrard氏は「日本は組み込みで強い分野であり、さまざまな立場のパートナーやプレーヤーが居る。そういった数多くのパートナーたちと我々の技術や製品をよりよくカスタマに提供するための仕組みとしてEcoMAPSは構築された」と、同プラットフォームが日本で立ち上げられた背景を説明する。

提供されている7種のEcoMAPSは「QorIQ」「i.MX」「Kinetis」「Qorivva」「Multi-Core」「HEMS」「Infotainmnt」であり、ワーキンググループとして「QorIQ」「Kinetis」「Multi-Core architecture」「HEMS」「Infotainment」の5つが立ち上げられているという。

「同プラットフォームの特長は技術面において、パートナーとのすり合わせにより、ソリューションを使いやすいものとして提供できるようになること、ならびにデモやトレーニング、カンファレンスなどの提供による技術の理解度向上が可能となる。そういうことを通じて、結果としてカスタマ、パートナー、Freescaleの間にシナジー効果が生まれ、それぞれの売り上げが拡大することを目指しており、基本としてTime to Marketをいかに早めて行くかが鍵となっている」(同)ということで、複雑なエコシステムをいかにフレームワークにシンプルに落とし込むか、それによりカスタマがどこでどういった企業が何をやっているかを見えるようにすることで、そうした目標の達成を目指したものとなっている。

例えば基本的なソフトウエアとハードウェアの開発ツールだけでは開発期間の短縮が難しいという場合、さまざまなサービスの活用によりそれを実現したいと思う。その時、必要となるサービスを提供しているパートナーはどういった分野にどういった形のものを提供しているのか、をEcoMAPSでは一目で見てとることが可能になり、カスタマは必要なものだけをチョイスして活用することが可能になるという。

EcoMAPSの例。カスタマは自分たちが必要とするサービスやツールを提供しているパートナー企業などをMAPを見ることで、容易に理解することが可能となり、これにより適切なパートナーを活用でき、開発期間の短縮が可能になるという

なお同社では、今後もこうした取り組みを進めて行くことで、日本の組み込み業界が強みを発揮し続けられるよう、支援を行っていくとした。

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