STMicroelectronicsとSoitec、CMP(Circuits Multi Projets)は、Soitecのシリコン基板を使用したSTの28nm 完全空乏型SOI(FD-SOI) CMOSプロセスが、CMPのシリコン仲介サービスを通して、大学、研究機関および半導体設計企業のプロトタイプ作成向けに利用可能になったと発表した。

STの28nm FD-SOI CMOSプロセスがCMPに導入された背景には、大学や設計企業に対して各世代のCMOS技術(2003年:130nm、2004年:90nm、2006年:65nm、2008年:45nm)を利用可能にしてきたこれまでの協力があった。また、CMPのユーザーは、STの65/130nmのSOIプロセスおよび130nmのSiGeプロセスも利用可能となる。

すでに、170の大学と企業がSTの90nm CMOSプロセス用の設計ルールと設計キットを使用し、200以上の大学と企業がSTの65nmバルクプロセスおよびSOI CMOSプロセスの設計ルールと設計キットを使用しているという。

CMPは、STの28nm バルクCMOS技術の提供を2011年より開始しており、60の大学とマイクロエレクトロニクス企業が設計ルールと設計キットを導入し、すでに16種類の集積回路が製造されている。

CMPのマルチプロジェクトウェハサービスにより、大学や企業は、先端ICを数十~数千個という少量で入手することが可能となる。28nm FD-SOI CMOSプロセスの価格は1万8000ユーロ/mm2の定額で、最小単位は1mm2となっている。