計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは10月11日、コンピュータ用および組み込み用DDR/2/3/4メモリおよびLPDDR/2/3メモリ向けにコンプライアンス試験ソリューションを発表した。

同ソリューションと同社のロジックアナライザを併用することで、DDR/2/3/4メモリおよびLPDDR/2/3メモリシステムの動作をリアルタイムで観測し、プロトコルおよびバスレベルのタイミングにおいて、発見の困難な間欠現象を容易に特定することができるようになるという。

また、ユーザーが測定をカスタマイズすることが可能で、既存のテストグループに変更を加えることや、独自のテストグループを定義してプロトコルやバスレベルの違反を検出することができる。独自のテストグループを作成する場合、同社のロジックアナライザで有効なあらゆるトリガを用いて定義することができる。

プロトコルデバッグおよび検証ソリューションは、DDR/2/3/4用バスデコーダ「B4621B」、DDR/2/3/4およびLPDDR/2/3向けプロトコルコンプライアンスおよび解析ツール「B4622B」、LPDDR/2/3用バスデコーダ「B4623B」の3製品で構成されている。

「B4621B」は、同社のロジックアナライザ用ソフトウェアで、メモリの動作のプロトコルデコードを行う。同ソフトウェアは、捕捉した信号をバスのふるまいを理解しやすいよう色別で表示。最大2.5Gb/sで捕捉した関連するデータバーストの様子を可視化できる。

「B4622B」は、DDR4メモリおよびLPDDR3メモリ向け自動リアルタイムコンプライアンス試験アプリケーションで、プロトコル違反の自動リアルタイム検出、捕捉したデータの後処理によるプロトコル違反の検出、パフォーマンス測定、物理アドレスでのトリガ生成などを自動的に行う。

「B4623B」は、同社のロジックアナライザ用ソフトウェアで、LPDDR/2/3メモリの動作のプロトコルデコードを行う。捕捉した信号を元に、関連するデータバーストの様子を理解しやすいように表示。LPDDR2/3メモリの全データレートに対応しており、コマンド、プロトコルのトランザクションタイプ、ロー/カラム/バンクアドレスおよびこれらのアドレスをデコードした物理アドレス、データを表示する。

なお、価格は52万3091円(税別)から。すでに販売を開始しており、2012年11月より出荷開始の予定。

コンピュータ用および組み込み用DDR/2/3/4メモリおよびLPDDR/2/3メモリ向けにコンプライアンス試験ソリューションの画面