計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは10月4日、-40℃でも動作する寒冷地用ハンドヘルドデジタルマルチメータ「U1273AX」を発表した。

同製品は、寒冷地や低温状況での使用に適している他、最大+55℃の温度環境でも動作するため、1年を通して様々な温度環境で利用できる。現場のほこりや水に強いIP54の保護等級、ならびにCAT IV/600 Vの安全規格に対応しており、山間部の基地局や電気設備の設置・保守作業など、過酷な環境や安全要求の高い用途でも使用可能となっている。

また、4.5桁のデジタル・マルチメータを搭載している他、"くびれ"デザインおよび大きなボタン形状を採用することでグローブをはめたままでの操作しやすさを向上させている。さらに、2000:1のコントラスト比、視野角160度の有機EL(OLED)ディスプレイを搭載し、視認性を向上させている他、浮遊電圧を取り除く低入力インピーダンスモードや、高周波ノイズを取り除くローパスフィルタも搭載している。価格は4万8390円(税別)。

また、測定を効率化するアクセサリも拡充している。赤外線(IR)-Bluetoothアダプタ「U1177A」を用いれば、Androidスマートフォンやタブレット端末と無線が接続可能となり、多少距離のある場所での測定、複数台のマルチメータを用いた多点の測定、データロギングなどをスマートに実行することができるようになる。さらに、測定対象の回路を遮断せずに電流を測定できるよう、AC電流クランプ「U1583B」とともに使用することもできる。同クランプは40/400Aのデュアルレンジ機能により、1台で高い柔軟性を発揮でき、CAT III/600 Vの過電圧保護にも対応している。

-40℃でも動作する寒冷地用ハンドヘルドデジタルマルチメータ「U1273AX」