浜松ホトニクスは9月25日、カラー・照度・近接センサと表示機能を1パッケージにして、小型で低価格を実現した多機能光半導体素子「P12347-01CT」を開発したことを発表した。

同製品はカラーセンサ、照度センサ、近接センサ、表示機能を1パッケージにして、フリップチップを採用することで、素子搭載スペースを従来比2分の1以下にした多機能光半導体素子。1パッケージ化ならびにフリップチップ実装のほか、I2Cインタフェースへの対応により、発光素子と受光素子間の煩雑な組み込み調整などを不要にすることが可能で、省スペース化のほか、設計期間の短縮が可能になり、低コスト化を実現することが可能になるという。また、低電圧動作(2.25V~3.6V)による消費電力の抑制が可能なほか、自動スリープ機能により消費電力を最小限に抑えることが可能となるという。

なお、同社では同製品について、スマートフォン用に開発したものがが、近接センサによる制御や、人の感じる明るさや色に対応して制御されるさまざまな機器にも応用が可能だとしている。また、同製品の販売を機に、長年培ってきた光半導体技術にCMOS技術、MEMS技術の融合を進め、スマートフォン向けの新たな小型・多機能光センサの開発を進めて行くとしている。

同製品は、スマートフォンメーカー向けに10月1日よりサンプル出荷を開始し、2013年春に量産出荷を予定している。サンプル価格は210円で、販売1年目で月産500万個、3年後には月産1200万個の販売を目指すとしている。

多機能光半導体素子「P12347-01CT」のパッケージ。上段が表面のフォトダイオードと3色LED、下段が裏面のフリップチップ(定規の目盛は1mm)

多機能光半導体素子の配置