Texas Instruments(TI)は、体組成測定(BCM)機能を統合した体重計向けの完全集積型AFE(アナログフロントエンド)「AFE4300」を発表した。

同製品は、体組成計や身体インピーダンスアナライザ、インピーダンス測定装置を集積した体重計の設計を可能にするもので、使いやすさ、高精度、低消費電力を特徴とするAFEソリューションとなっている。体重測定と体組成解析用の2つの独立したシグナルチェーンを内蔵しており、2つのチャネル間には16ビットの多重化A/Dコンバータ(ADC)「860SPS」を集積。また、3極測定機能によって、電極のインピーダンスに起因する精度の低下を排除した。3個のBCMチャネルを内蔵していることから、両手間、両足間、さらには手足間などの身体中の測定を可能にする、部位別身体インピーダンス解析(BIA)機能を実現しており、測定対象の体組成のフル画像生成が可能となっている。さらに、生体インピーダンス分光法(BIS)を使用し、ECW(細胞外水分量)、ICW(細胞内水分量)を正確に計測するためのオプションも用意されている。消費電力は1mA未満で、2~3.6Vの電源電圧範囲で動作する。

なお、パッケージは12mm角のTQFP-80。価格は1000個受注時で2.50ドルから。評価ツールには、「AFE4300EVM-PDK」がある。3種類の3極インピーダンス測定をサポートしており、ロードセルや複数のインピーダンスシミュレーションブロックをオンボードで提供する。USB電源で動作し、PCアプリケーションとの接続性を持ち、仮想オシロスコープ、ヒストグラムおよびPCアプリケーション上でのFFT(高速フーリエ変換)機能などの解析ツールを内蔵している。

体重計および体組成計向けAFE「AFE4300」