テクトロニクスは8月2日、SAS-3 12Gbpsインタフェースの測定対応を含む、SAS(Serial Attached SCSI)物理レイヤのトランスミッタ適合性試験のための自動テストソフトウェアを発表した。

同製品は、最高リアルタイムサンプルレート100GS/s(2Ch同時)、周波数帯域33GHzの性能を持ったオシロスコープ「MSO/DSA/DPO70000」シリーズとDPOJETベースの自動コンプライアンス試験ソフトウェアを組み合せることで、SAS-3設計問題を詳細に解析できる。

SASは、ハイエンドサーバやワークステーションのストレージアプリケーションで広く採用されている高速シリアルバスで、SAS-3ではデータレートがSAS-2インタフェースの6Gbpsから、2倍の12Gbpsへと高速化している。12Gbpsで動作するストレージデバイスやチップセットの設計では、従来は考慮する必要がなかった、あるいは比較的簡単に解決できていたクロストークまたは小さくなったS/N比などが、電気設計において新たな問題となっていた。

このため、SAS-3 12Gbpsのトランスミッタ測定が簡単に行えるツールを求めていた。同製品により、自動化ソフトウェアとトランスミッタ/レシーバテストのMOI(Method of Implementation:テスト手順書)ドキュメントを組み合せた物理レイヤのトランスミッタテストソリューションを使用することにより、測定が簡単になり、専門知識がないと難しいテスト結果を、すばやく理解し、解釈できるという。

なお、同ソリューションは、従来のACパラメータ測定だけでなく、クロストーク、イコライゼーション解析、エンドツーエンドの統合シミュレーションツールセットを含む、物理レイヤ設計の特性評価測定もサポートしているほか、DPOJETジッタ/アイ・ダイアグラム解析ソフトウェアを使用することで、設計問題のトラブルシュートを容易に行うことが可能。また、カスタム設定機能によってテストのパラメータを変更したり、トレンドプロットまたはヒストグラムなどが追加できるため、さらに詳細に解析できるという。