ギブリーはこのほど、2013年度の新卒採用においてFacebookを活用した企業人事担当者を対象に実施した「Facebook利用意識調査」の結果をもとにまとめた「新卒採用におけるFacebookの活用動向分析」を発表した。
同レポートは、企業の人事担当者に行った調査に加えて、同社が定点観測を行っている134社のFacebookページの運用状況、「いいね!」を押したファンの動向を調査したデータをまとめたもの。同社によると、2012年6月1日時点で、主に新卒採用を目的としたFacebookページを開設する企業は1,300社を超えており、同調査では143社から回答が得られた。
「2013年度新卒採用」に向けたFacebookページを作成した効果について聞いたところ、47%が「効果があった」と回答し、「どちらともいえない」が43%、「効果がない」は10%未満となった。同社は、「どちらともいえない」と回答した企業が多い理由として、「2013年度採用が終了しておらず、効果検証中のため」「どのような効果があったか測定が難しいため」を挙げている。
得られた効果を具体的に聞いたところ、「社内や社員のことがわかってもらえた」「求人広告ではできないプロモーションができた」という回答が多かった。これより、同社は「今までのWebサイトの採用プロモーションでは補いきれなかった『学生との距離を近づける』という効果が見込まれ、Facebookはリアルタイム性と双方向性を兼ね備えたコミュニケーション手法となり得ることがわかった」としている。
Facebookの作成について聞いたところ、半数以上が外注しており、自社での作成は47.5%という結果となった。外注先は、「ソーシャル採用に特化した会社」が、求人広告・人材紹介などの新卒採用支援会社やWeb制作会社、広告代理店より多かった。
Facebookページの管理人は「いいね!」ボタンを押しているユーザーを確認することができるが、実際に「いいね!」を押した人を確認している企業は70%以上に上ることがわかった。「Facebook採用で今後力を入れたいこと」を聞いた質問でも、「『いいね!』の数を集めること」という回答が45.5%と最も多かった。
同社は、Facebookアカウントより独自で投稿している企業134社を対象に、月4度の定点観測を行い各企業の動向をチェックしている。2012年3月末時点でのランキングで、Facebookページへの「いいね!」の総数とコメントした累計ユーザー数が最も多かったのはいずれも「ニトリ」だった(4月以降にFacebookページを開設した企業は対象外)。