太陽で観察される従来の爆発現象「太陽フレア」よりエネルギーが10倍から1万倍も大きな「スーパーフレア」が発生する可能性があることを京都大学付属天文台の研究者らがまとめ、16日付の英科学誌「ネイチャー」に発表した。
研究チームは、米航空宇宙局(NASA)が打ち上げた惑星探査衛星「ケプラー」の2009年の観測データから、8万3,000個の太陽に似た星(恒星)を分析した。そのうち148個の星で365回のスーパーフレアの発生を観測した。
これまでスーパーフレアは、恒星の近くに木星のような巨大なガス惑星(ホットジュピター)がなければ起こらないと考えられていた。太陽にはこうした惑星がないことから、スーパーフレアは起きないとされていたが、今回観測のいずれの恒星の近くにもなかった。このため太陽でも、スーパーフレアの発生の可能性があるという。
スーパーフレアが起きると、大量の放射線や磁気嵐が地球に注ぎ、大規模な停電や通信障害などの影響が出るという。
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