Texas Instruments(TI)は4月4日、 音声録音再生機能などを持つDSP「C5000」をベースにした静電容量式タッチパッド内蔵ブースターパック(ACTBP)「430Boost-C55audio1」を発表した。

同製品は、「MSP430」のLaunchPad開発キット(MSP-EXP430G2)向けのプラグイン・ボードであり、DSPをマイコン単体で制御することで、DSPのプログラミング経験がなくても、システムにオーディオやその他リアルタイム処理機能の追加が簡単にできる。

DSP「C553x」は、1.05V動作時に0.15mW/MHz未満のアクティブコア電力で、MP3エンコード/デコードを実行する。MCU「MSP430G2452」は、0.5μAのスタンバイ時電力および1μs未満のクイック起動により、効率的な低消費電力アプリケーションをサポートする。また、「MSP430」では、静電容量式タッチ・インタフェースによって、ボリューム制御、楽曲のタイトルの選択、複数のオーディオ・ファイルの録音/再生などの各種タッチ操作が実現でき、さらにLEDディスプレイ、ハイスピードUSB 2.0およびSD/MMCインタフェースを統合し、メディアストレージへの書き込み、読み出しなども標準でサポートする。タッチパネル機能については、タッチボタンやスライダ、ホイールおよび近接センサなどのライブラリが無償で提供されることから、複雑なタッチセンス・アルゴリズム開発が不要。この他に、オーディオプレーヤ関連では、OLEDユーザー・インタフェースおよびMP3録音/再生ソフトウェアのライブラリなども用意されている。

なお、価格は、TIのDSP発表30周年を記念して、1回の注文に限り30ドル(通常価格は34.99ドル)となっているほか、「C5535 eZDSP開発キット」は参考価格が99ドルとなっている。